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今世紀初めに公開され、サンダンス映画祭でも評判になった「Waking Life」という実験的・前衛的なアニメーション映画がある。だいぶ以前にWOWOWで一部分だけ録画してその時は「なんだこりゃ」と思っていたが、その後、定期的に観たくなる症状が発生。 この映画の何が前衛的かというと、まずはその映像表現。実写映像にデジタル・ペインティングを施し、人物の動きをフレーム単位でアニメーションに変換するというデジタルロトスコープアニメーションという技法がこれまでにない映像体験をもたらすのだ(映像はコチラから))。 次にストーリー。ストーリーといっても実はあってないようなものなんだが、全編を通じて様々な登場人物が哲学的なセリフを小難しく怒濤の量のボキャブラリーとともに垂れ流す世界は、何度か観ている(聴いている)となぜだかハイな気分に。モルト片手に薄暗い部屋で、実存主義とポストモダニズムが分析的に語られるのを聴いていると、自分が知的インテリゲンチャに思えてくる。 ところで、こうしうた劇中の会話を聞いていつも思うのが「こんなインテリな会話が日常生活の中にありうるんだろーか」ということ。この手の存在やら実存やらをテーマにしたスノッブな会話はW.アレンの映画などでもよく繰り広げられているが、ある知的水準を満たしたアメリカ人にとっては案外普通のことなのかしらん。だとしたら、ただ語彙を増やすだけでは「英会話」の楽しみを味わい尽くすのは難しいってことか。そう言えば今読んでいる本でも「言葉によって与えられるパワー」みたいなものについて触れられているが、彼らにとっては会話の話題はもちろん、言い回しで遊んだりしながら自分や相手のパワーを測ったりしてるのかもしれない。 一方、日本人の場合は、言葉そのものよりも「行間」とか「呼吸」みたいなものがもっとパワーを持っていて、そこの機微を知る事が知的レベルの高さを物語ってるような印象があるので、インテリコミュニケーションにおける「知識の裏付けを持った明確な意見」によって成り立つ米国式、「EQの駆使による調和の模索」を必要とする日本式という図式が見えてくる。 どっちがいいとか高尚だとかは論じてもしょうがないが、後者が前者に対してできるほど、前者は後者にアジャストできないってことを念頭に異文化コミュニケーションをすすめることが重要なように思われる。 それはそうと、米国に限らず(場合によっては日本でも)賢い人々はその発言の中で「引用」が目立つ。引用元は文学作品であったり経済の古典であったり、時には雑誌のインタビューもあれば、論文だったりもする。そういう引用を聞く度に毎回、「よう覚えておりますね」と思うわけですが、振り返って考えてみると日本(の小説や映画)では、そうした引用を耳にした覚えがほとんどない。 考えてみて欲しい。周りにあんまりいないでしょ、詩とか論語を引用するヒト。学校でそうした詩や名著の一節を深く教える、ってことをしないからだとも思うが、理由を環境に求めるとそこで終わりなのでもう少し考えてみる。 で、思いついた仮説。もしかすると、日本語の言語構造に理由があるんじゃないだろーか。 つまり、英語だと単語や順序を間違えちゃうと全然意味が違ったり面白味・含蓄度が著しく損なわれたりするので「一語一句間違えない正確な引用」が必要で、その難易度が逆に「引用ごっこ」をインテリの言葉遊びとしてメジャーな物にしているのではなかろーか。これが日本語だとおそらく文化的土壌の共有度が高いからなのだろうが、少々単語や構文が違っても大体のニュアンスでほぼ正しい(←ほぼ、ってのが重要)内容が伝わる。結果、じゃかりきになって完璧な引用をしなくてもOK=だれでもできる(だれも正確な文章を覚えていない)ってことで引用が高度な知性を表現する手段になりにくいのかも。 +++ そんな「Waking Life」であるが、スノッブな会話はさておき、同様の映像表現手法で作られた映画が日本でも秋に公開予定。 「A Scanner Darkly」。原作は天下御免のP.K.ディック。彼が自らのドラッグ体験を題材にした半自伝的な作品で、トレイラーを見た限り、独特の映像表現が小説の世界観に結構フィットしている感じ。ちなみに撮影は6週間程度で終わらせて、ポストプロダクションに18ヶ月かけたらしいが、基本的な作業は全てPowerMac G5で行ったとのこと。根気の要る作業だっただろうなぁ。お疲れ様でした。 主人公のヤク中囮捜査官はキアヌ、ヤク中仲間にロバート・ダウニーJr.、加えてW.ライダーまで出るという、自虐的で香ばしい配役で笑える。マイアミバイスとあわせて今から公開が楽しみだ。
by cyberoptic
| 2006-08-02 14:06
| カルチャー
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